2016-11-30

図書館総合展に行ってきました! (ライブラリー・オブ・ザ・イヤーの報告を中心に)

今年も、図書館業界最大のイベント・図書館総合展に行ってきました!
私は図書館総合展運営協力委員に就任していることもあり、年休を3日間頂いての参加でした。毎年快く送り出してくれる同僚には、深く感謝です!

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今年も有意義な学びや出会いが多い図書館総合展でしたが、「たった2分」で読める文字数のブログですから、詳細は書き切れません。
(今回はそれでも、少し文字数を超過しています。特別な回ですので、やむなしと言うことで)

そこで今回は、ライブラリー・オブ・ザ・イヤー(以下、「LoY」)最終選考会に絞って、ご報告します。
ちなみに私は選考委員として、LoYの一次・二次選考に入っていました。


★最終選考会


LoYについては、説明も不要でしょう。これからの図書館のあり方を示唆するような先進的な活動を行っている機関に対して、IRIが贈る賞です。
10年を機に一旦終了となったLoYでしたが、その目的や公開方法などを刷新して、今年再スタートを切りました。

図書館総合展で行われた最終選考会では、一次・二次選考会で選ばれた4つの優秀賞受賞館・活動(以下、「受賞館」)の中から、大賞が選ばれました。




★ライブラリアンシップ賞


大賞に先駆けて、今年新たに設けられたライブラリアンシップ賞(大賞相当)の表彰がありました。
「伊万里市民図書館と伊万里市民図書館友の会 図書館フレンズいまり」「READ&LEAD 地域の活性化と住民の幸せに貢献する鳥取県立図書館と県内図書館ネットワーク」です。

両館とも長年に渡って素晴らしい活動を続けており、選考委員の中でも非常に高い評価を受けての選出でした。




★大賞


大賞候補となった4つの受賞館は、いずれも素晴らしい図書館・活動でした。
それぞれ独自の取り組みを数年に渡って重ねており、今後のまちや図書館のあり方を示唆する活動でした。

前回の最終選考会で、「これほどの争いは、もう二度と見られないかもしれない」と思ったものですが、今年はそれに勝るとも劣らないハイレベルな争いとなりました。

最終的に大賞に輝いたのは、伊丹市立図書館ことば蔵でした。
市民との様々な創造的な活動が、高い評価を得ました。同館の取り組みは、日本中の図書館にとってヒントになるものと思います。

とは言え、当日の5人の審査員の投票が4館すべてに分かれるという、かつてない僅差の審査で、他の優秀賞受賞館も全て極めて高い評価を受けていました。
「オガールプロジェクトと一体での紫波町図書館」「東京学芸大学学校図書館運営専門委員会」「大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)」とも、本当に素晴らしい活動でした。


★これから


生まれ変わったLoYは、また1年目を終えたばかり。最終選考会を終え、今後この結果をどう活かしていくのか、考えさせられます。
例えば関西には、ことば蔵とエル・ライブラリーがあります。両館が交流を持ち、関西の図書館活動をさらに広げていけたら・・・などと考えています。

これからも図書館やまちを元気にするべく、私たち委員も頑張ります。
ライブラリアンの皆さん、ぜひLoYを一つのステージとして、より良い図書館を一緒に模索していきましょう!




★今後の図書館総合展


図書館総合展ではLoYを始め、様々な活動や明日へ向けた議論が行われています。
皆さん、図書館総合展は多少の無理をしてでも、参加する意味のある場です。まだ来られたことのない方は、ぜひ次回(参加心得3ヶ条もぜひ)。

今回、来年の日程や地方フォーラムについても、発表がありました。
福智町・武蔵野・熊本・安城でも開催されますので、近隣の皆さんはぜひご参加ください!その土地ならではの舞台で集い、これからの図書館を創っていきましょう!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

今回のLoY最終選考会で、嬉しいことがありました。
エル・ライブラリーのプレゼンで、同館の「れいこちゃん記念文庫」について、谷合館長がご紹介くださったのです。


れいこの闘いのこと、何よりれいこという子がいたことを、一人でも多くの方に知って欲しいと思っています。
こうしてれいこの名を冠した文庫が設けられ、誰かの役に立っていることを、誰よりも本人が喜んでいることでしょう。

れいこ、お前の大好きな「たにあん」館長が、お前のことを全国のライブラリアンに伝えてくれたんやで〜。嬉しいな、れいこ!

2016-11-04

僕が黒帯を締めない3つの理由

「空手家図書館員」と書かれた名刺を出すからでしょう。しばしば、「空手は何段ですか?」と聞かれます。
ですが自分には思うところがあって、少なくとも今は、黒帯(有段者)を締める気がありません。

イメージ画像:秋の森



★前置き


私の道場は、元々フルコンタクト空手制です。実際に打撃を与えて相手を倒す、というものです。

ですが近年そこから脱却し、実戦を想定した稽古をしています。
いざと言うとき(例えば、道端で一方的にからまれて逃げられないときなど)、自分や家族の安全を守れる技術を追究しています。

私の道場では、髪を掴む、相手を投げる、喉を打つ、倒れた相手にとどめをさす、といった実戦的な要素を加えて稽古しています。


★黒帯を締めない3つの理由


私は、空手歴15年余りです。黒帯の1つ下の茶帯(1級)で、この帯を締めて13年目です。

15年も稽古を重ねて黒帯を締めていない人は、ほぼ皆無です。私の道場でも、普通7〜8年もすれば黒帯です。私も昇段審査を受ければ、きっと合格するでしょう。

ですが私は、昇段審査を受けません。理由は、3つ。

  • 未熟と感じていること
    これが、一番の理由です。技術の未熟さ、メンタルを含めた自分自身の至らなさを感じています。
    相対評価ではなく、自身が黒帯にふさわしいと思えるかどうかが大切だと考えています。

  • 審査のための稽古を避けたいこと
    残念ながら、私たちの追究している技術と現在の審査基準とは一致していません。審査を受けるためには、いわゆる型など、それ用の稽古が必要です。
    型が役に立たないとは思いませんが、限られた稽古の時間は、より実践的な技の追究に充てたいのです。

  • 後輩たちへの戒め
    一般的に空手界は安易に黒帯を認め過ぎる、と感じています(例外も多々ありますが)。残念ながら、基本ができていない黒帯も少なくありません。
    私は、黒帯が値打ちものだと思います。私の尊敬する師範も、茶帯で6年修行したと聞きました。
    「井上さんですら、まだ茶帯で稽古しとるんや!俺ももっと頑張ろう!」と後輩たちに感じて欲しいものです。

尊敬する師範方と(掲載許可を頂いています)
2009年本部稽古にて、尊敬する師範方と(掲載許可を頂いています)



★自分の信念に


道場関係者にもこのブログを読んでくださっている方がいらっしゃいますが、正直な気持ちを記しました(もちろん、自分の道場や先輩方を批判する意図はありません)。

私は自分の信念に従い、帯の色に拘らず、百錬千鍛で精進したいと思います。稽古を重ね、いつか自分が黒帯に相応しいと思える日が来れば、昇段審査に挑戦します。

空手家もそう、図書館員もそう。
自分の信念にもとづき、行動を貫くことが大切ではないでしょうか。



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

先日、きょーことお芋掘りに行きました。
きょーこなりに頑張って、かなりの収穫でした。

お芋採ったど〜

れいこが通った道を、少しずつきょーこも追いかけています。
毎日ちょっとずつお姉ちゃんになっていくきょーこの姿を、れいこも優しく見守ってくれていると思います。

きょーちゃん、お姉ちゃんの分まで、元気に育ってね!