2013-11-30

図書館総合展回顧録(その5)

図書館総合展から、はや一月。
のんびり続けてきたこの回顧録、ようやく図書館総合展のレポートが終わり、今回はオプショナルツアーの報告です。


なお、前回までに書いてきた、「図書館総合展の参加心得3ヶ条」第1回第2回第3回第4回も、併せてご覧ください。


○しぶたんオプショナルツアー

図書館総合展最終日の翌日、「しぶたん」こと澁田さんによるオプショナルツアーが開催されました。

しぶたんは、日本中の図書館を見て歩き、非常に多くの経験と見識を持った方です。
この日も1日で4館を見学するハードスケジュールでしたが、しぶたんのガイドのおかげで、とても楽しくいろいろと勉強することができました。

このオプショナルツアーについては、しぶたんのブログ「しぶろぐ」や、一緒に見学した齋藤祐子さんによるレポートが詳しいですので、そちらもぜひご覧ください。


○武蔵野プレイス


最初の見学は、かの武蔵野プレイスでした。
噂には聞いていましたが、従来の公共図書館のイメージと明らかに違うこの空間には、非常に驚かされました。

図書館だけでなく、生涯学習センター、市民活動センター、青少年センターなどの機能を併せ持ち、人と情報の交流で新たな創造を生み出そうというそのコンセプトが最大の特長です。
図書館のみならず、現在の公共スペースに求められるものを具現化したものと言えるでしょう。


図書・資料の配置や各種施設にも工夫が凝らされ、本当に魅力的なスペースでした。自分が地元育ちだったら、学生時代にたくさん通っただろうなあ、と本気で思います。

館内はいろいろな施設・設備があり、ユニークな工夫もたくさんあったのですが、利用者さんへの配慮から写真撮影を控えました。代表のしぶたんが写真を取ってブログにアップしてくれていますので、そちらをぜひ!

公共施設で、こうした従来と違う価値観を打ち出すのは、さぞや大変だったこととお察しします。今までにない連携をつくり、こうした空間を生み出した関係者の努力に、頭が下がります。

名高い武蔵野プレイス、さすがの場所でした!


○国際基督教大学(ICU)図書館


続いては、ICU図書館を見学しました。
2013年4月にグループラーニングエリアを設けたばかりの館内は、とても快適でした。いろいろな工夫がされていて、小さめではありますが、学生さんが使いやすそうな学修空間が誕生していました。


そして、国内での先駆例として知られた、自動化書庫も見学させて頂きました。


ICU図書館は大規模館ではありませんが、とても丁寧に創り込まれた図書館でした。
春の大阪市立大学ワークショップでお話をお聞きしていたとおり、理念を大事にした図書館であると感じました。

春のワークショップに続き、この日もご案内くださったHさん、ありがとうございました!


○国立天文台


しぶたんツアー3ヶ所目は、国立天文台その図書室でした。


図書室は、いかにも専門図書館といった面持ちで、天文関係の文献が非常に充実していました。ひたすら天文関連の独自分類・配架も、ライブラリアンにとっては興味深いところでした。


こうした専門図書館は、その独自の専門性や、自身の持っている深みを上手にPRしていけたらいいですね。


○三鷹市星と森と絵本の家


そしてこの日最後の見学ポイントは、三鷹市星と森と絵本の家でした。
正直なところ、ここのことは全く知らなかったのですが・・・とても素晴らしい空間で驚かされました!

この家の理念は公式サイトをご覧頂くのが一番いいでしょう。自分が子どもの頃を思い出させるような、そしてわが子を連れて通いたくなるような、本当に素晴らしい場でした。
多くを語る余裕がありませんので、せめて写真を多めにアップしておきましょう。


何も用がなくてもわが子を連れて休日を過ごしに行く、そんな感じの空間でした。
館長さんはじめスタッフの皆さん方も気さくで、いろいろなお話を聞かせて頂きました。武蔵野プレイスでも思いましたが、近所にこんな場所があれば・・・と思わされるところでした。

ある意味、今回のしぶたんツアーで一番の収穫は、この三鷹市星と森と絵本の家でした。
同じ公共の施設でも、先駆的な試みで全国に知られる武蔵野プレイスとはまた違った持ち味で、しっかりと住民のハートをキャッチしていました。

現代のニーズに適合して地域に密着する武蔵野プレイスと好対照でありながら、住民のニーズに応えたいという点が共通しているところが、面白いところですね。図書館の持つ幅のようなものを感じます。
こうした両者が補い合って、より地域に根ざした公共空間をつくっていければ・・・そう思わせる両館でした。


○番外編:居酒屋Nにて交流会


この見学後、とあるライブラリアンの営む居酒屋(?)に遊びに行きました。大勢のライブラリアンが集まって、大いに賑わい、いろいろと交流を深めることができました。
(ここで「ライブラリアン」と言っているのは、いわゆる図書館員という意味ではありません。私は「ライブラリアン」という言葉を、図書館に対して情熱や見識を持ち図書館のために働く人を指して使っています)

自分にとっては、「いつものメンバー」ではない方々との交流会、とても楽しかったです。ここでも、しぶたんにはお世話になりました。何より、居酒屋亭主のNさん、ありがとうございました!


○最後に


以上、しぶたんオプショナルツアーの報告でした。
図書館総合展に負けず劣らずの素晴らしい企画で、本当に楽しい時間でした。澁田さん、ご一緒くださった皆さん、ありがとうございました!

それにしても、しぶたん、本当に素晴らしい活躍ぶりです。
自分よりいくつもお若いのに、こんなに頑張っている人を見ると、自分も負けずに頑張りたいと思います。彼を見ていると、個人の活動ベースでも、こんなにもやれるんだということを感じます。

彼の情熱を見習って、自分も少しでも図書館界を良くするために、世界をもっと幸せにするために頑張りたいと思います!


次回は、いよいよ図書館総合展回顧録、最終回です。
しぶたんオプショナルツアーも終わり、私的見学してきた2日間のレポートをしたいと思います。どうぞお楽しみに!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

いよいよ妻の育休が終わり、今日から復職ということになりました。少し前から慣らし保育に通っているきょーこも、毎日登園することになります。


保育園は私の出勤ルートにあるので、毎朝おんぶして連れて行っています。
きょーこが寒くないように、おんぶした上からさらに包んでいるので、頭の上の方しか見えません。(笑)

れいこもこうして毎日毎日、保育園に連れて通っていました。れいこは近所だったので、ある程度になってからは歩いて通っていましたね。

つないだれいこの手の温かさが、忘れられません。

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