2013-09-29

登壇決定!「未来図書館創造会議 ―みんなで図書館のことを考えるトークセッション」

野球にかけては、10,000人に一人レベルの野球バカだった私(過去形)。
先日のゴールデンイーグルスの優勝、とても素晴らしかったですね。イーグルスのファンの皆さん、そして東北の皆さん、おめでとうございます。


しかし、私は一連の報道に、強い違和感を感じています。
どうして「イーグルス」じゃなくて、「楽天」なん!?

東北に生まれ、東北のチームとして地域に根ざすのであれば、「楽天」なんていう文字は要りませんよね。「東北ゴールデンイーグルス」でいいじゃないですか。
東北の皆さんが喜んでいるのは、自分たちの地域のチーム・イーグルスが優勝したからであって、「楽天」という企業を応援しているからではないですよね。

「楽天、優勝!」じゃなくて、「東北、優勝!」と言えれば、どれほど東北の人たちの胸に響くでしょうか。まさに復興シンボルとして、イーグルスが地元と一つになり、大勢の人々を励ますことになるでしょう。

本当に地元に愛されるチームになるために、ぜひプロ野球のチーム名からは企業名を外し、地域の名前を冠して欲しいです。
企業の宣伝のためにではなく、地域活性化にもつながる公共文化として存在してこそ、プロスポーツは地元に根付くのだと思います。

「楽天」にとっても、東北の皆さんが愛する「東北ゴールデンイーグルス」を、ひっそりと裏で支えている方が、カッコいいじゃないですか!


○未来図書館創造会議に登壇!

冒頭のネタのつもりで書き出したイーグルスの話が、思いがけず長くなってしまいましたが(笑)、ようやく本題に。

10月12日(土)〜13日(日)にかけて、未来フェス2013 in 京都というイベントが開催されます。
まちじゅうで大勢の人々が、いろいろなテーマについて語り合う、同時多発イベントです。


この未来フェス2013 in 京都では、魅力的なプログラムがたくさん開催されるのですが、その一つとして「未来図書館創造会議―みんなで図書館のことを考えるトークセッション」が開催されます。

この「未来図書館創造会議」は、私が幹事長・運営委員をしています図書館サービス計画研究所(トサケン)デジタルメディア研究所(デメ研)が主催します。

トサケンとあって、基調講演はご存じ、トサケン主宰・仁上幸治さんです。これだけで、多くのライブラリアンにとっては、もうキラーコンテンツですよね。(笑)
そして今回、私もパネリストとしてご指名を頂き、登壇することになりました!「未来図書館創造会議」は以下のとおり開催されますので、皆さま、ぜひいらしてください。

●未来図書館創造会議
 ―みんなで図書館のことを考えるトークセッション


【主催】
 図書館サービス計画研究所(トサケン)デジタルメディア研究所(デメ研)

【開催主旨】
 近代社会の進歩を「書籍」という「知の容器」で支えてきた図書館の役割は、インターネット以後の環境によって、大きく変化しつつあります。今後、電子書籍が、大きく社会のツールとして拡がっていく時に、「図書館」の役割はどうなるのでしょうか。図書館司書が「倉庫の番人」であることから一歩抜け出すには、何が必要なのでしょうか。
 とても難しい問題ですが、図書館に関わる方や、出版業界関係者、広く出版文化を愛する方々が集まって、図書館の未来を創造的に議論したいと思います。

【プログラム・パネリスト】
 挨拶 橘川幸夫(デジタルメディア研究所 代表)
 基調講演 仁上幸治(帝京大学総合教育センター 准教授)
 大喜利シンポジウム「未来の図書館を創るには」

 仁上幸治 (帝京大学総合教育センター 准教授)
 有吉末充 (京都学園大学人間文化学部メディア社会学科 准教授)
 柴田喜久 (日本出版販売株式会社)
 木下みゆき (大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター))
 井上昌彦 (関西学院 聖和短期大学図書館)
 司会 橘川幸夫

【日時】2013年10月12日(土)13:00-15:00
【場所】ウイングス京都 セミナー室AB
【参加資格】どなたでも歓迎。先着100名程度。

【参加費】他のプログラムと共通で2日間使える「未来フェス・パスポート」が必要。3,150円。
【お申し込み】公式サイトで事前登録された方は、優先的に入場できます。


トサケンと一緒に主催頂くデメ研社長の橘川幸夫さんも、とてもユニークな方のようです。
私も今回初めてお目にかかるのですが、ご一緒するのがとても楽しみです。この方がリードされる大喜利シンポジウム「未来の図書館を創るには」・・・どんなものになるのか、私自身とてもワクワクしています!

皆さま、お忙しいとは思いますが、ぜひ10月12日(土)は京都にいらしてくださいね〜!


それにしても、先月私立短期大学東海・北陸地区図書館協議会で講師の機会を頂いたのに続いて、またもや分不相応な舞台を頂き、嬉しく思っています。

こうした場を頂くことは、私自身のミッションとその行動指針にかなったもので、図書館や情報の持つチカラを広めていく貴重な機会だと思っています。
こうした機会・経験を、自分自身のためにも、そして図書館ユーザーのためにも、しっかりと積み重ね役立てていきたいと思っています。



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

昨日、妻とうそれいこ&きょーこと一緒に、少し離れた公園へ遊びに行きました。
実はこの日は、れいこの通っていた小学校の運動会。家まで届く音楽を聞くのが辛くて、家族みんなで逃避行に出てみました。


公園でお昼寝する、うそれいこ&きょーこ

この日、妻と一日話す中で、れいこの話もたくさんしました。
前よりは明るく、れいこの思い出話などもできるようになってきました。

れいこは今でも、私たちの大切な娘。
れいこが星になってから早くも1年4ヶ月ほどになりますが、今でも私たちがれいこのことを忘れる日は、ただの一日たりともありません。

これからもれいこのことを、いっぱいいっぱい二人で話し続けていきたいと思っています。


2013-09-26

データ丸見えですよ・・・と電話がかかってきたら?

9月23日(月)に、「図書館システムの脆弱性について考える」と題した、カーリル・吉本龍司さんの講演を聞いてきました。


これは、連続セミナー「みんなでつくる・ネットワーク時代の図書館の自由」第3回として、開催されたものです。


○今日一番、伝えたいこと

  • 図書館に限らず、システムに脆弱性・弱点はつきもの。要は、それとどのように向き合うか。
  • 不具合が見つかったときに、ライブラリアンはどのような行動を起こすべきか。日頃それをどれだけ意識しておけるか、それが備えというもの。


○講演を聞いて考えたこと

(オフレコ指定された部分はそんなに多くなかったのですが)デリケートな話が多かったですので、講演の内容そのものにはあまり触れないように、感想だけを綴りたいと思います。

講師の吉本さんは、ご存じ「日本最大の図書館検索」カーリルの代表であり、エンジニアです。
この日のお話は、直面してきたトラブルや、図書館システムそのものの不具合、ヒューマンエラーなどご自身の経験にもとづくものでした。生々しい(笑)リアルな話ばかりで、こんな世界があるのかと思わされました。

世の中には(クラッカーではない、いい意味での)ハッカーがいて、中には図書館システムに通じた方もいるそうです。
そしてそんな方は、いくつかの図書館でシステムの不具合・設定ミス等により、一部のデータが見えることに気付くこともあるようです。そうした場合、その図書館へ電話をして「今、そちらのシステムで○○のデータが見える状態になっています」と忠告することもあるそうです。

この日の講演の中で、吉本さんからの問いかけがありました。「そういう電話がかかってきたら、あなたはどうしますか?」


この質問に、即座に明確に答えられる人は少ないでしょう(私自身を含めて)。
セキュリティーというのは、いくらでもお金をかけられれば、相当に高めることができるもののようです。しかし、それでも完璧ということはありません。

・・・ということであれば。
そうしたトラブルに直面したときにどのように対応できるか、どのようにそれに備えておくか、が非常に重要になりそうです。一刻を争うときに、どのような判断や対応を取るべきか・・・そうしたことを、日々自問しておきたいと思います。


そうそう、それと。
図書館システムのSEさんたちと、どれくらい日頃から意思疎通が出来ているかも、非常に重要だと思いました。
普段からSEさんたちとキャッチボールが十分に出来ていて、システムの概要だけにでも理解が及んでいれば、非常時の対応をずいぶんと助けてくれそうです。


●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

昨夜、長い長い夢を見ました。自分が病気を患い、死に向かう夢です。
死への恐怖や、奪われて行く体力や運動能力への大きな不安、健康を意識してこなかったことへの後悔。夢の中でしたが、いろいろな感情に襲われました。

夜中に目が覚めたとき、れいこが闘病中にどんな思いだったかを考え、改めて胸が痛みました。



れいこは、一度だって病気への泣き言を口にしませんでした。
徐々に体の自由が奪われていき、強い強い恐怖も感じていたでしょう。「絶対に治る」という私の言葉の陰にも、私自身の不安や恐怖を感じ取っていたかもしれません。

れいこ、怖かったんだろうなあ。そう思うと、涙がボロボロと溢れました。


今、そんな私たちを支えてくれるのは、子ども達の存在です(お兄ちゃんは大きくなったけど)。
きょーこのおかげで、束の間辛いことを忘れます。


毎日毎日れいこのことを思い出し、胸を痛めます。
その悲しみが尽きることはありませんが、きょーこがいてくれるおかげで、私たちはずいぶんと救われています。

お父さんたち、頑張るけんな、れいこ!


2013-09-23

サヨウナラ、海文堂さん

今日は、先日からご案内していました「海文堂さんで最後の買い物を楽しむ会」に行ってきました。

道中のカフェで出された、透明なカップ入りのコーヒー


私が支部長を務めています、ダイトケン兵庫支部9月例会として開催されたこのイベント(開催主旨やプログラムについては、こちら)。
もともと私的なイベントとして考えていたものでしたが、県下で長く愛されてきた海文堂さんへの敬意と感謝を示すべく、ダイトケン兵庫支部企画としました。

この日は3連休の中日でしたが、10名の方々が集まってくださいました。遠くは三重、堺からも来てくださった方々がいらして、本当に嬉しい限りです。


さて、久しぶりに訪れた、海文堂さん。改めて別れを惜しむ気で店内を見渡せば、本当に魅力的な書店です。

ここの特長の一つは、その名のとおり、海に関する資料の多さです。国内屈指と言われる海事書コーナーは、今もなお圧倒的な品揃えを誇っています。
単に海事に関する専門書だけでなく、例えば海を舞台にした小説、貿易に関する書物など、関連分野の図書や海に関する各種グッズまで売っています。


この日特に印象的だったのは、入口近くに設けられた、店員さんが本当に好きな本を並べているコーナーでした。
全ての本(!)に手書きPOPと店員さんの名前が添えられていて、これだけでも海文堂さんが長く地元・神戸で愛され続けた理由が判ります。

私はそのコーナーから「雪虫」、そして武道の棚から「カラテ究極の練習法」を買いました。


このブックカバーも嬉しい!


そして忘れてはいけないのは、もう1冊こちら!
閉店が決まった後の海文堂さんを撮った写真集「海文堂書店の8月7日と8月17日」です。


発売は何と、9月21日発売。私たちが行った前日です。9月末の閉店まで、販売できるのは、わずか10日間。

この本に、一体どれほどの思いが籠っていることでしょう。最後の10日間のためだけに、このような企画をし、刊行してくれた海文堂さんと出版社の夏葉社(なつはしゃ)さんの心意気。本当に、感謝と敬意を捧げたいと思います。


海文堂さんでの1時間は、本当にあっという間でした。
海文堂さんを出た後の懇親会で、私たちはお互いに買った本を紹介し合いました。海文堂さんの魅力、そして別れを惜しむ気持ちとで、私たちは楽しくて寂しいひとときを過ごしました。


この日、私たちは改めて、紙の本の魅力、書店の魅力を感じました。
様々な図書に書かれた情報。著者の思いや情熱。その手触りやインクの香り。そして、無数の本が並ぶこうした書店が、自分たちのまちに存在することの意味。

私は今、自分の高揚感や寂寥感を、ここで伝える術を持たないことに、失望しています。
今はただ、皆さんにぜひこの書店を訪れて欲しいとだけ、伝えたいと思います。



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

先日、お兄ちゃんの運動会があって、中学校に応援に行きました。
お兄ちゃんは陸上部で足も速く、市内でも1桁に入ったスプリンター。今年も、まずまずの活躍ぶりでした。


ですがこの日は、いささか辛い応援になりました。
本来であれば、れいこは今年、中学校1年生。このグラウンドで、お兄ちゃんと一緒に走っていたはずなのです。

れいこの友達が、元気に楽しく走っている運動会。
そこに、れいこの姿はありません。


運動会には、いろいろな思い出があります。れいこは、小さい頃から元気に毎年参加していました。かけっこで1番も取りました。
一昨年は発病後3ヶ月、先生や友達に支えられての運動会でした。


半身が麻痺しているのに、自分で出場を決めたれいこ。片足で走り、組体操をするこの日のれいこの頑張りには、本当に涙が流れました。


あれから2年、今回の運動会に、妻は応援に来られませんでした。来ていても、きっと最後までいられなかったことでしょう。

どれほどきょーこが元気に育ってくれていても、れいこを失った私たちの悲しみや寂しさは、いつまでも消えません。


嫌になるほど、空が、青く高く感じられた一日でした。


2013-09-12

(ご案内)
海文堂さんで最後の買い物を楽しむ会

海文堂さんと言えば、海事書にかけては日本一の品揃えと言われた老舗書店です。
神戸新聞にも掲載されていましたが、この老舗書店が、9月末をもって閉店することになりました。


私自身、近所ではありませんので、そう度々お世話になったワケではないのですが。それでも何度か、買い物を楽しんだことがあります。こうした書店が姿を消すのは、兵庫県民としてとても寂しい思いです。


○突然企画

そんなこともあり、私が支部長をしていますダイトケン兵庫支部で、最後にもう一度海文堂さんを訪れ、買い物を楽しむ機会を設けることにしました。
どなたでもご参加になれますので、お気軽にお申し込みください。


●(ご案内)海文堂さんで最後の買い物を楽しむ会

皆さん、神戸で有名な書店・海文堂さんをご存じでしょうか?
港町の神戸らしく、海事書にかけては日本一の品揃えと言われた老舗書店です。

この老舗書店が、9月末をもって閉店することになりました。

非常に残念ではありますが、最後にもう一度海文堂さんを訪れ、買い物を楽しむ機会を設けたいと思います。
海文堂さんと長いお付き合いの方は別れを惜しみながら、行ったことがない方は海文堂さんのことを知る機会として、ご参加頂ければと思います。

海文堂さんもお忙しいと思いますので、お話を伺うなど、先方にアポを取っての企画は行いません。客として訪れ、それぞれが別れを惜しみつつ、最後の買い物を楽しみましょう。どなたでもご参加になれますので、お気軽にご参加ください。
なお、海文堂さんへの感謝と敬意を込め、参加者は一人1点以上の買い物をするようお願いします。


【主催】ダイトケン(大学図書館問題研究会)兵庫支部
【日時】2013年9月22日(日)16:00-

【プログラム】
 16:00 JR元町駅(西口改札の外側)に集合
 16:00-17:00 (第1部)元町駅商店街でお茶&交流タイム
 17:00-18:00 (第2部)海文堂でショッピング
 18:00- (第3部)懇親会 

【参加資格】ダイトケン会員に限らず、どなたでも歓迎。
【参加費】無料

【お申し込み】
(支障のない範囲で)ご所属・お名前を記載の上、20日(金)までに daitoken.hyogo@gmail.com 宛メールにて。
折り返し、24時間以内に受付メールを差し上げます(受付メールが未着の場合、再度ご連絡ください)。
上記第1~3部について、お好きなプログラムに参加できますので、それぞれの出欠をお知らせください(3部セットでのご参加、大歓迎!)。

なお、途中合流の集合や懇親会場等は、参加される方に別途お知らせします。


ちなみにダイトケン兵庫支部は、2011年に12月例会「古本屋さんとルミナリエ~Twitterと歩く神戸~」にて、海文堂さんを訪問したご縁があります。このイベントの様子は、こちらからご覧になれます。

どなたでも歓迎ですが、特に兵庫県の図書館・出版関係者の皆さま、そして何より海文堂ファンの皆さま、ぜひご参加ください!



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

きょーこの誕生から、5週間あまり。日に日に成長する様子が見てとれます(とにかく大きく重くなっていきます)。
このところ心なしか、よく笑うような表情を見せるようになりました。


先日はちょっと夜中に気持ちが沈んでしまって、あんなエントリーを書いてしまいましたが・・・こうしてきょーこの成長を見ていると、やっぱり嬉しくなりますね。

れいこの分まで元気に育って欲しい、そう願うばかりです。
きょーちゃん、れいこ姉ちゃんもきっと応援してくれとるで〜!!


それでは、押忍!

2013-09-11

きょーこの一ヶ月検診のこと、れいこのこと。

今夜は気持ちが乱れて、眠れないままにこのブログを綴っています。いささか感傷的になりそうですが、ご容赦ください。


○きょーこの一ヶ月検診

きょーこがわが家に来てくれて、はや一月あまり。
今日は、一ヶ月検診に行ってきました。おかげ様で、検査の結果も異常なしでした。


きょーこの成長ぶりは、惚れ惚れするほど。
生まれてからわずか5週間で、身長は52cmから58cmへ、体重にいたっては3,768グラムから5,450グラムへと、すくすくと成長しています。

今日一緒だった同月生まれの赤ちゃんは、4,000グラムちょっとくらいの子が多かったようで、きょーこは一回り二回り大きい感じでした。

わが子が元気に育ってくれることほど、親にとって嬉しいことはありません。これからもきょーこが元気に育ってくれること、ただただそれだけを願っています。


○れいこのこと

きょーこが元気であるのにつけ、一方でれいこのことを思い出します。
何十回も、何百回も、手をつないだこと。楽しく笑ったこと。肩枕で一緒に眠ったこと。絶対に病気が治ると信じ、必死に闘ったこと。

一人で過ごす夜は、れいこのことを思い出しては、悶々と思い煩います。いくら思い煩っても詮無いことですが、そうせずにはいられません。


今日、ふっと気付いたことがあります。
毎日通勤時に聞いていた音楽を、いつの間にか聞かなくなっていました。

何気なくケータイを取り出し、再生回数トップリストを見て、その理由が判りました。いつもれいこと一緒に聞いていた曲が、たくさん入っているからです。


れいこが大好きだった、いきものがかりの「ありがとう」。
「ありがとうって 伝えたくて」
「いつまでも、ただいつまでも あなたと笑ってたいから」
「愛してるって 伝えたくて」。


そして、これもれいこが好きだった、GReeeeNの「キセキ」。
「明日、今日よりも好きになれる」
「いつまでも君の横で 笑っていたくて」
「いつも君の右の手のひらを ただ僕の左の手のひらが そっと包んでく それだけで ただ愛を感じていた」
「明日、今日よりも笑顔になれる 君がいるだけで そう思えるから」


これらはれいこが好きな曲であると同時に、れいこに対する自分自身の思いでもありました。

れいこの車椅子を押しながら一緒に聞いて、涙を流したこの曲。
今はただ、哀しい曲でしかありません。今夜は一人これらを聞いて、涙が流れるばかりです。


自分は薄情だな、と感じます。
れいこがいなくなったのに、毎日普通に寝起きして、普通に仕事も行って、何もなかったかのようにご飯も食べています。
大きな大きな心の隙間があるはずなのに、ごく普通に毎日を過ごしています。周りの人には、ごく普通の日常にしか見えないでしょう。

もしかしたら、れいこのために涙を流しているのではなく、れいこを失った自分が可哀想なだけかもしれません。


自分は弱いな、と感じます。
一人でいると、音楽ひとつでこうも感傷的になってしまいます。

思うに私は、れいこを失ったという事実と向き合うことを、今も恐れているのでしょう。
この気持ちを誰かに向かって泣いて喚いて伝えたい、心の奥できっとそう願っています。この気持ちを吐き出してしまいたいのですが、そうする勇気もなく、Twitterやブログに綴ることで逃げているだけなのかもしれません。

きちんとそれに向き合えず、Webに向かって泣き言を言っているだけなのでしょう。
一緒にこの悲しみを背負ってくださっている方々が、大勢いることも判っています。ここに書くことで、何か優しい一言をかけて欲しいと、心の奥底で甘えているだけなのかもしれません。


今夜はただ、思うままに胸の内を書散らしました。
私は今夜のこの気持ちを整理できず、ゆえにを締めくくる言葉を持ちません。一人でこの気持ちを背負い切れずに、書散らしただけのことと、読み流して頂ければ幸いです。


ずっとこれからも、れいこを抱きしめていてやりたい。
ただただ、そればかりを願っていただけなのに。

2013-09-09

接骨院>図書館?

決まりましたね、東京オリンピック。
直接的な経済効果も含め、これで少しでも日本が、何より東北が元気になることを願います。

本文と全く関係ない、きょーこの写真。

それにしても、あの人のスピーチ。復興が終わったかのように語るのは、どうかと思いました。東北にいないながらも、阪神大震災を経験した自分としては、復興がほんの数年で終わるものとはどうしても思えません。
言葉という情報は、血肉を、体温を持っています。軽々しく口にすると、違うメッセージが伝わってしまうのではないかと危惧します。

・・・ともあれ、東京でのオリンピック開催は歓迎です。図書館とはまたひと味違う、スポーツという文化の魅力を存分に味わいましょう。
れいこのこともあり、私的には、パラリンピックも大いに楽しみです!



○ことの始まりは、首痛

さて、本題。
以前ちょっとだけ書きましたが、先月強い背中の痛みに襲われました。

病院で見てもらったところ、首から来ている痛みだろうと。薬を飲んでいるうちに、背中の痛みは治まったのですが・・・数日前から、今度は猛烈な首の痛みに悩まされることになりました。

起きている間はまだいいのですが、眠るとアウトです。夜中や明け方に、首の痛みで目が覚める毎日です。この数日は、起きたばかりだと、横も向けないほどでした。
さすがにこれは放置できず、妻や息子が通っている接骨院に行きました。近所で評判の接骨院だったのですが・・・それに納得です。その素晴らしい対応ぶりに、驚かされることになりました。


○徹底したおもてなしマインド

まず最初に、入口を開けると中にいるスタッフ全員が大きな声で、「おはようございます!」(部屋の奥の人まで!)。しかも、自然なスマイル。
ここでまず、第一印象がグッと良くなりました。「入館者全員に、笑顔で挨拶しよう!」と職場で口をすっぱくして言い続けている私にとって、入った瞬間の挨拶+スマイルは、最重要項目です。

初診であると伝えた後は、詳しいヒヤリングがありましたが、それがまた良かったです。
こちらの待ち合い席まで来て、症状や既往症などについて、しっかりとヒヤリングしてくださいました。もちろん私が話した内容は、問診票に詳しく書き込まれました。

驚いたのは、すぐに「もしかして、奥様が通われていませんか?」と言われたことです。
住所で確認したのかもしれませんし、もしかすると、今まで何度か妻を送って行ったときに、顔バレしていたのかもしれません。いずれにせよ、即座にそれをキャッチして、嫌みにならないように声をかけてきた辺り、とても驚かされました。


診療中も、とても素晴らしい対応ぶりでした。
診察内容や私の症状をきちんと説明してくださること。治療で痛みが出ないか、常に配慮されていること。そして特に印象的だったのが、治療中(=基本的に待ち時間)には、豊富な話題で、客との対話を途切れさせないことでした。

私も初対面のスタッフさんに、「お子さん、部活引退されたんですよね?頑張りましたね!」と声をかけられました。受付してくれた方もそうでしたが、スタッフがお客さんのことを、家族関係までよく把握されていて驚きでした。

常連である妻によると、この接骨院のスタッフさんは、ホントにどんな話でもできるそうです。オリンピックのようなニュースはもちろん、新型iPhoneのような噂話もOKですし、前に話した家族のニュースもしっかり覚えているのだとか。もちろん、何度か来たお客さんの顔と名前は、すぐ把握してしまうそうです。
ここのスタッフは、意識的にこうした努力をしているのでしょうね!お客さんと対応するためにこうした努力をしていること、本当に素晴らしいですよね!


そうそう、肝心の治療の方も効果大でした。
翌朝は、久しぶりに痛みで目が覚めるのではなく、普通に起きることができました。もっとも、頸椎に負担が来ていて、これから当分通わないといけないようですが。慢性的な負担が来ている人は、時間をかけて根本から直すのだそうです。

ちなみに、空手などをしている人は、普通の人以上に骨格などにゆがみが来やすいのだとか。(涙)

確かな技術(=治療スキル)に加えて、おもてなしマインドを持ち、しっかりとお客さんを迎えるこの接骨院。ホントに、素晴らしいところだと思いました。


○図書館を省みて

このように、とても魅力的な場所であった接骨院。
きっと、院長さんがこうした部分にリーダーシップを発揮されているのでしょう(院長ご自身の説明も、とても判りやすく信頼できると感じさせるものでした)。

こういう人材に、図書館で働いて欲しいと思いました。
業界は違えど、ライブラリアンに必要なものの多くを、この院長さん(と、たぶん多くのスタッフ)はすでに持っています。

思うに、ある道でうまくやっている人は、きっと他の道でも成功するのでしょう。
どこかで成功する人は、自分なりの思いや判断基準、価値観をはっきりと持って、それを実行できる人なのでしょう。そして周りの人たちを巻き込み、それを一緒に実現できる人なのではないでしょうか。
例えば、スティーブ・ジョブズさんが図書館にいたら、とても素晴らしいそれをつくったことでしょう。

日本には多くの図書館がありますが、この接骨院のように利用者を満足させている図書館が、どれほどあることでしょう。
笑顔で挨拶するスタッフ、ユーザーさんを満足させる説明やおもてなしマインド、広い知識や専門的な技能。多くの図書館にとって、見習うべき点はいくつもありました。

図書館員は、よく自身の専門性を口にするのですが、それだけではいけませんよね。
むしろ重要なのは、マインドの部分だと思っています。ユーザーさんを満足させようというプロ意識がなければ、どんな専門知識も役立ちません。逆に、そうしたマインドさえあれば、必ず自分や職場を高めていくことに思い至るはずです。

接骨院のプロ意識から、いろいろと考えさせられました一日でした。



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
今日は、私の実家の松山から、爺婆がれいこときょーこに会いに来てくれました。

2011年のクリスマス

れいこがいなくなる前も今も、ずっと私たちのことを気にかけてくれています。やっぱり親というものは、そうしたものなのでしょう。

子に恵まれ、子を育て、子を失い。
私もこの年になり、いろんな経験をして、判るようになってきたものもあります。親の気持ちも、そうです。

できれば自分の親には、れいこのことで辛い思いをさせたくなかったですけれど。


いつもありがとう、爺ちゃん婆ちゃん!

2013-09-07

「派遣さん」「委託さん」という呼び方

前々回、「ブログの文章を短く抑えていく」と宣言したのに、あまり上手くいっていないこのブログ。

れいこの愛犬・ラッキー。

「今度こそ、短く要点だけまとめるぞ!」と、今日もまたチャレンジ。でも、きっと・・・。(自粛)


○ネームプレートの件から

前回、「そのネームプレート、変えてもらえませんか? 」という記事を書きましたところ、意外なことに、かなり反応がありました。Twitterでのリプライ、RTの他、メールやメッセージなども多く頂きました。

私にしたら、ごくごく普通の感覚で書いただけなので、この反応は本当に予想しないことでした。ブログへのアクセスも多く、かなり読まれたようです。

もしかすると、委託、あるいは派遣といった形で働いている人たちの共感を呼んだのでしょうか?
そうだとしたら嬉しいことでもありますが、逆に不安も感じます。私が書いたことが新鮮だったり、「よく言ってくれました!」といったことでしたら、それはそのまま、今の図書館業界の不幸な状態を意味するものだからです。

繰り返しになりますが、雇用の形態が違ったとしても、同じ図書館で働く仲間です。役割分担こそあれ、みんなが支え合うパートナーであることを、忘れてはいけないと思います。


○お互いの呼び名

雇用形態に関する話でしたので、今回もそれに関連して、前から気になっている話を。

専任職員(呼び方はどうあれ、いわゆる正規職員的な身分)がよく、派遣や業務委託で働く人たちに向かって、「派遣さん」「委託さん」という呼び方をしていることに、私は強い違和感を感じます。


私はこれを、非常によくない呼び方だと思っています。
雇用形態が違えどみんな、ユーザーさんのため図書館のため、一緒に働く仲間です。それなのに、みんなをひとくくりにして「派遣さん」「委託さん」と呼んでしまう、これは本当によくないことだと思います。

グループとして呼ぶときならまだしも、個人を呼ぶときにすら、「丸善さん」「紀伊國屋さん」といった感じで呼んでいるケースすら、見たことがあります。
(この2社さんの名前を使ったのは、判りやすいがゆえで、他意はありません。勝手に名前を使って、スミマセン)

もっと悪いと、一人ひとりのお名前すらそもそも把握しようとしていない専任職員も、世の中にはいるようで・・・。

スタッフ一人ひとりを、現場を支える貴重なスタッフとしてリスペクトしていたら、こういうことにはならないのではないでしょうか。
個人を呼ぶときにすら「派遣さん」「委託さん」などと呼ぶのは、もはや業務や身分の偏見ですらなく、人格の否定に近いのではないでしょうか。


プロ野球に例えれば・・・。
監督が、外国籍のプレーヤーを「外人」などと呼んでいたら、絶対にいいチームはできませんよね。
「やっぱり4番は日本人が打たないと」などと、チームメイトとして認めないような発言をしたら、そのプレーヤーはどう思うでしょう?

野球チームには外国人プレーヤーだけでなく、先発投手や中継ぎ投手、スタメンの内野手も代走も必要です。全員がいて初めて一つのチームであって、その立場や身分によって差別されるべきではありません。


ちなみに私の職場では、業務委託で来てくださっているメンバーを総称で呼ぶときは、「カウンタースタッフさん」と呼ばせてもらっています。

カウンター業務を担ってくださっているからそう呼ぶだけであって、その呼び方には上下関係もありませんし、「自分たちと違う会社の人たち」といった意識もありません。企業名で呼ぶべきではないとの思いで、私が就任したときに提案したものです(幸い皆がすぐ同意してくれて、即日「委託さん」という呼び方は廃止されました)。

これも野球に例えるなら、「外人」と差別的に呼ぶのではなく、役割によって「投手陣」「内野手」などと呼ぶイメージです。こういう呼び方は、全く問題ないですよね?

「カウンタースタッフさん」と呼ぶのは総称であって、一人ひとりに声をかけるときは、もちろん「○○さん」とお名前で呼びます。全員が同じチームの仲間ですから、これもごくごく当然のことですよね。


○逆パターンも

呼び方を巡る問題には、逆パターンも存在します。
例えば、委託スタッフとして働く皆さんが、専任職員のことを「職員さん」「○○大学さん」などというケースです。

先のパターンとは違って、リスペクトがないからそう呼ぶ訳ではないでしょう。ですが、やはりあまりいい呼び方とは思えません。

カウンターで問い合わせがあったときに、「職員さんを呼んできますね」などとユーザーさんに言っているシーンはないでしょうか?
前にも書きましたように、ユーザーさんからすると、図書館で働く人はみんな同じです。その点において、少なくとも対外的には、こうした呼び方をするべきではないでしょう。


○仲間意識を

派遣や業務委託のスタッフとして働く方々からすれば、委託サイドの専任職員を同僚と思うことは、できないでしょう(少なくとも、公的な言動としては難しいでしょう)。


それゆえに、やはり委託サイドの専任職員が、その壁を取り壊すよう努めなければいけません。

委託サイドの専任職員が(特に立場が強い人ほど)、派遣や委託で働くスタッフを同僚としてリスペクトしてこそ、初めてチームの土壌ができます。そうした環境ができて初めて、その図書館はユーザーさんを満足させられるチームになれるのではないでしょうか。

少なくとも私は、自分のいる職場で同僚をこんなことで煩わせたくありません。
特別なことをする必要なんて、ありません。一緒に働く仲間を、ただ普通に一人の人間として見ればいいだけのことですから。


この記事や、先日書いた「そのネームプレート、変えてもらえませんか?」というエントリーが、無駄なものになりますように。「こんなこと、言われる間でもない。当然やん!」と多くの方々から言われることを、願っています。



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
今日は、れいこの15回目の月命日でした(「月命日」という言葉は好きではありませんが)。


毎月6日は、私たちにとって特別な日です。
私も今日は未取得の夏休みを職場で強奪し、家族と一緒に過ごしました。うそれいこ&きょーこを連れて初めて近所に出て、秋から入る保育所を見たり、ランチを食べに行ったりしました(途中で2度もウン○をしましたけど)。

夕食は、れいこが大好きだった料理を、妻が作ってくれました。食後のお菓子は、とっておきの「じゃがぽっくる」です(北海道限定で、れいこが大好きだったお菓子です)。

今は何もしてやれなくなりましたが、せめて気持ちだけは、ずっと寄り添っていてやりたいと思います。
れいこ〜、お父さんやお母さんは、いつまでもずっと一緒やけんな〜!!


それでは、押忍!

2013-09-04

そのネームプレート、変えてもらえませんか?

このところ、毎日が慌ただしく、なかなかブログも更新できません。
連載中の「図書館員のセルフブランディング」も書けていないままですね・・・また改めて続けますので、しばらくお待ちください。

職場から見えた虹。

おむつ交換と子守りの間をぬって、またブログの更新を頑張ります〜。


○業務委託を開始

私のいる図書館では、9月から業務委託を始めました。
今までも夜間を中心に委託をしていたのですが、今回新たに某大手企業さんにお願いし、窓口をほぼ全面委託することになりました。


業務委託が始まる前日、私が最初に先方にお願いしたこと。それが、「そのネームプレート、変えてもらえませんか?」でした。

委託開始直前に用意された、スタッフ用のネームプレート(首から下げるアレです)には、スタッフの氏名とともに、その企業さんの名前がデカデカと載っていたからです。(笑)
私は、2つの点で企業名が入ることに対して強い抵抗を感じ、仕様変更をお願いしました。


1つめは、ユーザーの視点を考えたからです。
図書館のスタッフが、企業のネームプレートを付けていることは、(特に学生さんにとっては)意味不明でしょう。ユーザーにとって、図書館の人は図書館の人であり、学校に所属していようが企業に所属していようが、関係のない話です。

2つめは、図書館で働く私たちの気持ちの問題です(もしかしたら、こちらの方が大事なことかもしれません)。
これからは、学校のスタッフと委託のスタッフを合わせても、わずか10名のチームで一緒に働くことになります。

受託サイドと委託サイドではありますが、その関係以前に同じチームの同僚であり、仲間です。決して、お客様と業者の関係ではありません。
(もちろん委託である以上、お互いの仕事や役割が異なることは百も承知しています)

それなのに、わざわざ企業名を冠して、いわば両者を隔てるようなものを掲げて働く意味がありません。
私は実質的にはボスのような立場にはなりますが、自分たちが委託者としてふんぞり返るような職場にするつもりは、毛頭ありません。

私たちは、一緒の図書館で一緒に頑張る仲間、というだけで十分ですよね?
ささやかではありますが、この気持ちが新しいメンバーに伝わることを願っています。

(ちなみにこの企業さんは、ネームプレートから企業名を除くことを、その場で承知してくださいました。きちんとこちらの気持ちを受け止めてくださって、嬉しく思います)



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。
2日で、きょーこは1ヶ月になりました。ここまで、すくすくと育っています。

うそれいこと、きょーこ。

きょーこが元気に育つのは本当に嬉しいことですが、それとは裏腹にれいこがいない寂しさを強く感じます。

(6月)6日は、れいことお別れした日です。毎月6日が近づくと、寂しさがいや増すようです。
れいこ&きょーこも、家族みんなで一緒に暮らしたかったなあ・・・。


2013-09-01

Code4Lib JAPANカンファレンス2013

最近思うところあって、ブログの軽量化を図ろうかと。
・・・と言っても、一回あたりの文字数をもう少し抑える、といった程度なのですけれどね。

例によって関係ない、きょーこ。

私もそれなりに忙しいですし、このブログを書くのにも、そこそこエネルギーと時間を費やしています。今後、いろんなレポートを、もうちょっとコンパクトにお伝えしていきたいと考えています。


さて今日は、8月31日から2日間に渡って開催されましたCode4Lib JAPANカンファレンス2013について、書いてみます。Code4Lib JAPANについては、公式サイトをご覧ください。

私は今回参加することができず、その一部をUstream中継で見ただけです。その上での感想ということを、お含みおきください。詳しい内容は、ツイートのまとめからも伺えると思います。


○今日一番、伝えたいこと

  • ライブラリアンは、Webを始めとするICT技術に対し、もっと目を向ける必要がある。
  • ただしそれは、自分でソースを書く必要があるのではない。技術を持った人間と、利用者の情報ニーズを結び付けられれば十分。
  • そのためには、Code4Lib JAPANは非常に貴重な団体。大勢のライブラリアンに、Code4Lib JAPANに注目して欲しい。


○ライブラリアンよ、もっとICTを!

ここ数年、ICT技術の飛躍的な進展によって、いろいろなことが可能になりました。
注目したいのは、APIなどのようにそれをオープンに活用し得る仕組みが広がり、技術そのものの進展以上に、サービスとして実装できる可能性が高まったということです。

そしてこれは、図書館も例外ではありません。
むしろ、情報サービスとして最先端を進むべき図書館こそが、こうした技術の活用に真っ先に取り組むべきなのでしょう。
そのためには、ライブラリアンがICT技術に目を向け、学んでいく必要があります。


ただしそれは、ライブラリアンがソースコードを書けなければいけない、自分がシステムを組めなければいけない、といった意味ではありません。
実際、私自身がソースを書いたりすることは全くできません(30年近く前に、BASICでプログラムを書いていた小学生時代が、私の全盛期)。

ライブラリアンは、技術を持った人間と、利用者の情報ニーズを結び付けられれば十分です。社会や自身の大学などにどんな情報ニーズがあり、どのようにそれに応えられるか、それを考えるのがライブラリアンです。


○建築家になろう!

もしかすると、ライブラリアンは、建築家のような仕事なのかもしれません。
新しい家を建てたい顧客と話し、どんな機能が必要なのか、どんな暮らしをしていきたいのかを聞き取ります。そしてそれを実現するためには、どんな家がいるのかを考えます。


このとき建築家は、自分で家を建てる必要はありません。専門の腕を持った大工さんとしっかりと話し、ニーズに応えられるように自分が設計した家を建ててもらえばいいのです。
もちろんそのためには、顧客と大工さんの双方と、しっかりと話をする必要もありますね。

この建築家の立場は、そのままライブラリアンに当てはまります。
ソースコードを書ける人は、たくさんいます。自分の館に出入りしている図書館システムのSEさんもそうですし、こうしたカンファレンスに集まる人の一部も、そうでしょう。
顧客のニーズを見極め、大工さんたちと一緒になって情報サービスを提供できるのが、ライブラリアンだと思います。


○ライブラリアンが目指すべきもの

顧客の情報ニーズが多様化している現代において、大工さんと打ち合わせができる最低限のスキルを持つことは、ライブラリアンの最低条件です。ゆえに私たちが目指す技術レベルも、おのずと見えてきます。

ライブラリアンは、自分で図書館システムをつくれなくて構いません。
でも、SEさんたちと向かい合って話をして、システムの仕様書を出せるスキルは必要になるのです。

そして、Code4Lib JAPANが目指そうとしているのは、まさにこうした立ち位置だと思います。

「私はコンピュータのことは、よく判らないから・・・」とは、もう言えません。
Code4Lib JAPANでも結構ですし、もし別の場があれば、どこででも構いません。ライブラリアンの皆さん、ICTに目を向け、少しずつでも頑張っていきましょう。


○感謝

今回はUstreamでの視聴参加となりましたが、貴重な場を提供くださった実行メンバーの皆さん、ありがとうございました。Ustreamで見ているだけでも、とても楽しく有意義な時間を過ごすことができました。
(途中、おむつ交換や寝かしつけで何度も途切れましたが・・・)

ご発表・ご登壇くださった皆さん、貴重なお話をありがとうございました。また、ご参加くださった皆さんも、お疲れさまでした。


余談ながら。
思うに、UstreamやTwitterなどといったサービスは、その場の内容や情報を伝えるツールとして、とても優れています。
ですがそれ以上にそれらのサービスは、リアルに会うこと、その場を共有することの意味を再認識させる効果をも、併せ持っています。その点においても、これらのサービスは、非常に大きな価値を持っているのだと思います。

ICTを高めようというCode4Lib JAPANのUstream中継を見て、そうした逆説的な効果に思い至るのは、何とも皮肉ですけれどね。(笑)


もしご興味があれば、Code4Lib JAPANのWebサイトを、ぜひご覧ください。Code4Lib JAPANの活動は、どなたにでも開かれていますので、機会があればぜひご参加ください。

私も個人サポーターの端くれですので、お聞きになりたいことがあれば、いつでもお声がけください。
また、私が支部長を務めるダイトケン兵庫支部にて、以前Code4Lib JAPANワークショップを開催しています。大盛況だったこのイベントについては、こちらをご覧ください。



●れいこと

最後にまた、れいこ&きょーこの話を。

8月2日にきょーこが生まれてから、明日ではや1ヶ月になります。
この1ヶ月間、ひたすらおむつを替え、あやし続ける毎日でした。


それなりに大変ではありますが、わが子が元気で親が振り回されるのは、ある意味で喜びです。
どうしても泣き止まないときは、多少ストレスは感じますが、れいこを育てた頃よりは忍耐力があるかな?おっさんになってからの子育ても、ひょっとしたら悪くないのかもしれません。(笑)


それでは、押忍!