2012-04-29

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第301~307日目: 4月23~29日(月~日)】


2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、301~307日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○脳壊死の疑い、晴れる!

この数日、懸念されていた、れいこの脳壊死(放射線などにより、脳の一部が死んでしまうこと)。
結論としては、脳壊死ではないとの診断になりました!



27日(金)に、大阪医科大学へ脳壊死の専門の先生を訪ねました。
この日は早朝から家を出て、大阪市立総合医療センター経由で、大阪医科大学へ。主治医からの手紙や検査データなどを持参し、この分野で知られるM先生に診断頂いた結果は、脳壊死ではないとのことでした。

程度によってだいぶ差もあるようですが、脳壊死は脳への放射線治療に伴って、発生するおそれのある症状です。手足の麻痺など、運動機能への影響など、いろいろな障害が現れるようです。

脳壊死との診断になれば、来週からの入院スケジュールを変更して、大阪医科大学で先進治療を受ける可能性もありました。先進医療を受けるとなれば、数百万円単位の支出になることもありました。


その点からしますと、脳壊死でなかったことには一安心です。
ですがそれは今の悪い病状が、腫瘍そのものの進行に起因している、ということの裏返しでもあります。
考え方によっては、癌細胞自体が増大しているのは、脳壊死よりも悪いことかもしれません。


ともあれ、今後の治療は、腫瘍の増大への対策ということになります。
2つのリスクのうち、1つが消えた訳ですから、治療方針としては明確になりました。その点では、今回の大阪医科大学の診察を受けたことに、 意味はありました。
今後は主治医のもとで、まずは連休明けからの長期入院で頑張ろうと思います。


余談ですが。
大阪医科大学のM先生は、とても親切で丁寧でした。私たちが判るように説明にも配慮され、画像を見ながら丁寧にお話してくださいました。
また、れいこや私たちのことを心配し、励ましてもくださいました。

今の主治医もそうですが、れいこはいい先生方に恵まれています。
ロボットではなく人間を治すのですから、病院の先生方や看護師さんたちが、こういった配慮においてもプロフェッショナルであることは、必要なことなのでしょう。

「医は仁術」と言いますが、この日のM先生にも、少し元気をもらった思いです。


○チワワのラッキーが、わが家にお泊り!

とうとうやって来ました、チワワのラッキーちゃん。
28日(土)~29日(日)にかけて、一泊二日でラッキーが、わが家にお泊りに来てくれました。



れいこは、とても嬉しかった様子。
本来であれば、3度目のワクチン接種がまだなので、まだわが家には来られないはずのラッキー。ですが、メイク・ア・ウィッシュの皆さんとペットショップのご配慮により、今回の運びとなりました。

れいこはペットショップまで、何度かラッキーの顔を見に行っていましたので、もうすっかりなついています。家に来るなり、れいこの顔をペロペロと舐め回していました。(笑)



まだ生後3ヶ月のラッキーは、赤ちゃんのようなものですから、それなりの飼い方をしなければいけません。

その点、このペットショップ「PetStory with Family」さんは、とてもペットの健康や家族との関係を大事に考えてくださるところで、とても助かっています。大手ペットショップではできない、とてもきめ細やかなサポートをしてくださいます。


宝塚市内で阪急逆瀬川駅から徒歩7分くらい・・・というより何より、わが家に近いので訪ねてみたところ、とてもいいショップであることが判りました。
以来この数ヶ月何度も行き来して、選び方や飼い方のアドバイスをいろいろと頂いています。こうしたデリケートな室内犬はもちろん、ペットを飼うことすら初めての井上家。


PetStory with Familyさんやメイク・ア・ウィッシュさんの応援のおかげで、れいこはとても楽しい週末を過ごしました。皆さん、ありがとうございます。

良かったね、れいこ!
次にラッキーが来るときは、本当に家族の一員やね。その日を楽しみにしておこう!


○学校にも頑張る、れいこ。

れいこは新学期も、学校にも頑張って通っています。
病院の他は1日も休まず通っており、れいこらしく、目一杯頑張る毎日です。




それでもやっぱり、 今のれいこにとっては、毎日学校に通うのは大変なことです。
一時期よりは落ち着いた気もしますが、猛烈な眠気も続いていて、一日はとても起きていられません。ときどきガス欠になってしまいますが、そんなときは学校に用意して頂いたれいこ部屋へ。

このれいこ部屋は、教材室の一角を仕切って、れいこの避難場所にしてくれたものです。

以前は疲れるとよく保健室へ行っていたのですが、流感対策としてこのようなご配慮を頂きました。学校の先生方は、いつも本当に、れいこによくしてくださいます。先生方、ありがとうございます。


疲れも出たのか、先週は一度、37度8分の熱が出ました。それでも横になっていたら、すぐに熱も下がり、翌日には学校に行きました。

どうやら体温調節が苦手になっているようで、寒がったり暑がったりが頻繁です。布団の中にいても手足が冷え切っていることもあり、注意して様子を見るようにしています。


こんな調子であれこれと手間取ることは多いのですが、先生方やクラスメイトに助けられ、毎日を学校で過ごしています。
れいこにとって、学校は今も楽しい場所のようですので、できるだけそこで過ごさせてやりたいと思います。

5月7日(月)からは、また1~2ヶ月の入院になりますので、いったん地元の小学校を離れます。入院中は院内学級に転校しますが、必ず元気で帰ってきます!


<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

いよいよ、ゴールデンウィークやね。
2日の夜には、愛知のお爺ちゃんとお婆ちゃんのところに行けるけん、楽しみやな。従兄弟のみんなに会えるのも、嬉しいなあ。


れいこがいっつも頑張りさんやけん、こういうときくらい、のんびりしてもらわんとね。
お父さんも4日までは仕事やけど、その日の夜に行くけん、楽しみにしといてな。


でも、7日からはまた、入院が始まるんぞ。
今度も1~2ヶ月くらいは入院せんといかんけん、3回目の長期入院じゃ。
お父さんらも頑張って応援するけん、お前も絶対に病気に負けるなや。

今回の入院も、体調が良かったら週末は外泊できるらしいで。
たぶん1回目の外泊のときに、ラッキーがわが家に来ることになるけん、楽しみやな。
それを励みに、頑張らんとね!


ラッキーが来たら、わが家は5人家族。
これからもずっと、5人で暮らすんよ。

ずっと、ずっとな、れいこ。。


2012-04-22

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第296~300日目: 4月18~22日(水~日)】


2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、296~300日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○先進治療へ? 大阪医科大学に行く、れいこ。

あまり、いい話ではありません。
れいこは大阪医科大学まで、治療を受けに行くことになりました。


先日のMRI検査結果をふまえて、大阪市立総合医療センターの主治医と、通っていた放射線科クリニックの院長先生との相談で、今回の話となりました。
脳の一部に壊死が起きており、処置が必要とのご判断のようです。


大阪医科大学には、脳壊死を専門とされる優秀な先生がいらっしゃるそうです。
そこへ行ってれいこの状態を調べてもらい、しかるべき治療を行うことになりそうです。詳しい話は聞いていませんが、先進治療を行う予定のようです。
ちょっとググってみたら、こんなページがヒットしましたが、こういうことをするのかな??


先進治療は、まだ標準治療として認められていない、新しい治療法です。
従来の方法では得られない治療効果が出るかもしれませんが、予期しない副作用の恐れや、金銭的な負担が非常に大きい点でデメリットもあります。

保険対象外ですので、かなり高額になるかもしれません(汗)。以前検討していた先進治療は、1サイクルで300数十万円かかるものでした。


・・・でも、れいこが少しでも良くなったり、辛さが和らいだりするのであれば、いくらでも払いますけれどね。もう、お金の問題ではありません。

 

れいこの放射線治療は、通常では子供に当てることのない、とても強い線量を照射しています。しかも、昨年夏と今年の冬の2回も。

強い放射線を当てるに先立ち、先生からはいろいろと説明がありました。
脳壊死などによって、大きな障害が引き起こされる可能性が十分にあることも、事前にお聞きしています。

それでも私たちには、他の選択肢はありませんでした。
今もこんな状態ではありますが、後悔はしていません。れいこが少しでも良くなるものなら、前向きに取り組んでいきたいと思っています。



○ハンディを持って生きるということ。

れいこは今、身体障害者2級です。
現在は申請時よりもずいぶん麻痺が進行していますので、1級レベルでしょうね。


れいこは運動機能の多くを奪われ、満足に話すこともできません。目もろくに見えず、焦点も合っていません。かろうじて動くのは、右手だけ。
言いたくはありませんが、表情だけでも見ても、普通の状態でないことは一目瞭然です(ブログに載せる写真は、それなりに選んでいますので、判りにくいでしょうが・・・)。

今後、れいこが回復できるものかどうか、判りません。
(今の状態で済めば、ですが)れいこはずっと、このハンディを持って生きていくことになります。


それがどういうことなのか、いろいろと考えます。

自分一人では着替えもできず、寝返りも打てず、トイレにも行けない、れいこ。
それだけでれいこの人生を否定したりはしませんが、望ましい状態とは言えません。私たちが元気な間はいいですが、れいこが私たちくらいの年齢になれば、どうしているのでしょう?

私たちの不安は、尽きません。



一方で、前向きな気持ちにさせられることもあります。

19日の朝日新聞に、ハンディを持って生まれた子どもが、地元小学校に入学したという「326グラムの命輝く」という記事がありました。
この子がハンディを持ったれいこと重なり、励まされる思いにもなりました。

その学校の校長先生がおっしゃった、「ハンディを持つ子とかかわりを持つのは、どの子にもプラスになる。学校全体が温かい空気になるんです」という言葉の重さ。
ハンディを持った子がいる学校こそ、社会の縮図であり、学びの場であるはずですね。


れいこの担任の先生は、よくれいこがいることの意味を口にしてくださいます。れいこがいるからこそ、他の子供たちが一つになれる、と。

れいこがいること、ハンディを持つ子がいることで、周りの子供たちも学ぶことが多いでしょう。
いつもみんなに助けられているれいこではありますが、れいこが周りの子供たちを成長させている、ということが私たち一家の気持ちを明るくもします。


いろいろな意味で、ハンディを持った人と、そうでない人が支え合える社会になって欲しいと思います。れいこがこのような状況だからこそ、強くそう願います。

もしれいこがハンディを持ったままであっても、心に喜びを持って生きていける社会になりますことを。



○皆さんのお心遣いに感謝!

再入院が決まったこともあるのでしょうか。
以前に増して、皆さんからお心遣いを頂いています。


最近も、れいこの大好きなマルセイバターサンドやじゃがぽっくるを頂いたり、あまなつかんを送ってもらったり。このところのれいこは、プレゼントに囲まれて生活しているような感じです。(笑)


それに、学校の友だち、先生方、近所の方々。
みんなが校内や近所でれいこを見かけると、声をかけてくれます。


以前からご紹介していますチワワのラッキーも、来週末に一泊だけ、わが家に来てくれることになりました。本当の引き渡しは連休明けなのですが、メイク・ア・ウィッシュの方々のご厚意により、れいこのために無理をしてくださったものです。


皆さんがれいこに寄せてくださる思い、本当に嬉しく思います。
先日のエントリーで「れいこ10,000ありがとうプロジェクト」のことを書きましたが、この皆さんのお気持ちに、必ず応えたいと思っています!

皆さん、いつかれいこが元気になる日まで、待っていてくださいね~!




<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

いつもお前は、辛い治療や通院にも、前向きやな。
泣きごとを言ったりせず、いつも頑張っとるよね。



それでもやっぱり、心の中では、辛いやろな・・・。
友達と遊びに行くこともできんし、マンガを読むこともできん。ただただ眠たくって、必死で眠気と闘う毎日やもんな。

今度の大阪医科大学のことも、また遠いところまで大変やのに、頑張って通うと言ったね。 
もともと頑張り屋さんやけん、「治すためなら、頑張る!」といつも言う、れいこ。お前のその頑張りぶりには、しばしば胸を打たれるんよ。

その気持ち、絶対に無駄にならんけんな。

いろいろ辛いやろうけど、一緒に頑張ろうな。
絶対に治して、また普通の暮らしをしような。

絶対に元気になろうな、れいこ!


2012-04-18

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第294~295日目: 4月16~17日(月~火)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、294~295日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


<●お願い>

このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○再々入院へ・・・

17日(火)は、2週間ぶりの通院日でした。
大阪市立総合医療センターにて、主治医に近況を報告するとともに、検査・診察を受けました。

日課のリハビリに励む、れいこ。


以下、その内容を簡単に。

  • MRI検査の結果、3月まで放射線治療を施した腫瘍(転移で広がった部分)は、さらに縮小しており、いい傾向。

  • 一方で、元々の脳幹部の腫瘍が大きくなっている。そろそろ、昨年夏の放射線治療の効果が切れ、悪化傾向が見られる時期ではある。
    ただしこれは、浮腫(腫瘍が死んだ後の水溜りのようなイメージ)かもしれない。

  • 3月以降の麻痺の進行・猛烈な眠気は、(腫瘍そのものの悪化ではなく、)放射線治療によるものだったのかもしれない。眠気が弱まって意識レベルが上がっているし、右足の麻痺にやや改善が見られるため。

  • 一方で、右手の麻痺の進行・顔面麻痺・軽度の嚥下障害・頻繁な頭痛には、不安が残る。脳幹部の腫瘍が大きくなっていることも考え、次の治療を行うべき。

  • 2週間前の診察時よりも、どちらかと言えば、やや症状は改善されていると判断する。治療は早い方がいいが、現状が改善傾向にあることに加え、本人の希望を尊重し、連休明けの5月7日(月)からとする。

  • 次の治療は、インターフェロン(抗癌剤)の単独投与。週5回の点滴での投与が必要。検査をしながら、1~2ヶ月程度入院して治療する。

  • 本人が強く参加を希望している修学旅行(5月末に一泊二日)には、参加させる方向。外泊として扱い、抗癌剤を投与できない分は、週末に実施することで調整する。


・・・というわけで、残念ながら再々入院が決定しました。
もっともこれは、前回入院時に予告されていたことですので、予定どおりです。私たちも承知していたことですので、ショックを受けた訳ではありません。

とは言え、これで長期入院も3度目、やっぱり辛いことには違いありません(日帰り入院などは、何度もありましたが)。どうかこれが、今度こそ最後の入院になりますように!


そうそう、それともう一つ。
小学校からのお申し出により、もう一度、病院・小学校・私たちとの三者打ち合わせ会を開催することになりました。5月連休明けに開催の方向で、調整しています。

学校の先生方や主治医の先生が、れいこのために時間を割いてくださることを、嬉しく思います。本当に、ありがとうございます。ただただ、感謝します。



○寄せられるご厚意

このところ、大勢の方々かられいこのために、ご厚意やエールを寄せて頂いています。

近所ですれ違ったときに、「れいちゃ~ん!」と言って、手を振ってくださる方。
遠方からわざわざ、お守りやお菓子などを送ってくださった方。
目が見えにくくなっているれいこのために、CDブックを持って来てくださった方。
れいこが大好きなピザを作って差し入れてくださった方。
折に触れ、私たちを励ましてくれるメールを送ってくださる方。

そして、直接の行動でなくても、そっとれいこを見守ってくれたり、陰から応援してくださったりしている方々。


本当に、本当に、皆さんのお気持ちに感謝しています。
これらの一つ一つがれいこの喜びであり、そしてそれはれいこの生きるチカラになってくれることと信じています。

皆さんには、お返しもお礼もできていませんが、いつかれいこが元気になったら、感謝の気持ちを伝えたいと思っています。




<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

予定どおりやったけど、やっぱり入院になっちゃったな。
辛いけれど、仕方がないね。



毎晩病院を出て、お前のいない家に帰るのは、本当に辛い。
寝ているお前を置いて病院を出るのは、後ろ髪を引かれる思いなんよ。
家でご飯を食べるときも、みんなが揃わない食卓は、味気ない。


でも、れいこは入院が決まっても、泣きごとを言わんかったな。
お父さんたちも、れいこを見習って、前向きに頑張ろうと思う。


今度こそ、これが最後の入院にしよう。
絶対に治して、またみんなで暮らそうな。

そんなありふれた日常を、また続けられるように。

絶対に病気なんかに負けんようにしようで、れいこ。

2012-04-15

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第288~293日目: 4月10~15日(火~日)】


2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、288~293日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


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このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○命名「ラッキー」! チワワを抱いた、れいこ

今までも何度か書きましたが、まもなくわが家にチワワがやって来ます。
ペットショップのガラス越しには見ていたそのチワワを、とうとう14日(土)に、れいこは抱くことができました!



このチワワが家に来るようになったのは、妻のフォロワーさんが「メイク・ア・ウィッシュ」 のことを教えてくれたことが、きっかけでした。
申込みをしたところ、打ち合わせの末に、れいこの夢を叶えてくれることになりました。

そして、れいこがお願いした夢は、「チワワと一緒に暮らしたい」でした。体の不自由なれいこは、自分が抱いてやれる小さな犬を希望したようです。


以来数ヶ月、「メイク・ア・ウィッシュ」との打ち合わせが続きました。
いろいろと準備を重ねた上で、れいこが希望するチワワの赤ちゃんを、とても手厚いアフターケアをしてくれるペットショップから、購入することになりました。

そして、そのチワワが先日からペットショップに来ています。
今はまだ、何度か打つワクチンが終わっていなくて引き取れないのですが、この日から触ることはできるようになりました。

喜び勇んで、ペットショップへ出かけた、れいこ。
感動の対面を果たし、大喜びでした。



ずっとれいこが秘密にしてきた、チワワの名前も発表されました。
命名「ラッキー」です!

この名前は、これまたれいこが大好きなAKB48の歌「ラッキーセブン」から取ったそうです。この歌には、「どんな試練も乗り越えられる」という歌詞があるそうで、れいこ自身の強い願いが込められています。


ラッキーがわが家に来るのは、もう1度ワクチンを終えた5月の連休明け。ちょうどその頃から、再々度の長期入院の可能性もある、れいこ。
ですがラッキーと暮らす喜びが、れいこにまた励まし、そして生きるチカラを与えてくれることと思います。


良かったね、れいこ!
絶対に元気になって、ずっとラッキーと5人家族(?)で暮らそうな!
 
メイク・ア・ウィッシュの皆さん、そしてご一緒くださったIさん、本当にありがとうございました!



○小学校も本格化

先日始業式を迎えたれいこですが、授業も本格化してきました。

3月頃からの猛烈な眠気も、少し治まって来ています。
そのため、 今までのところ奇跡的にほとんど教室で起きているようです。
<かろうじて、ですが。(笑)


今年度も、大好きな担任の先生でしたので、れいこは学校が楽しいようです。私たち両親も、安心してれいこを学校に送っています。

校長先生や介助の先生(常時れいこに貼り付いてくださる専属の先生)が、今年から交替されましたので、 11日(水)に学校と打ち合わせも行いました。
担任の先生はもちろん、校長先生、教頭先生、保健室の先生、同じ6年生の先生・・・もう職員室のオールスターです。(笑)
この打ち合わせは、れいこの発症経緯から、来月末の修学旅行をどうするかといったことにまで及びました。

学校の先生方は、今後も私たちや主治医との打ち合わせを続けてくださるとのことでした。先生方が、本気でれいこに関わってくださっていること、本当に嬉しく思います。

先生方、今年度もれいこをよろしくお願いします!


○れいこの体調

このところ、れいこの体調は一進一退といった感じでしょうか。

悪い方からお伝えしておくと、このところ頻繁に頭痛がするようになりました。それも、痛みが強いことが多く、病院から渡されている鎮痛剤(ロキソニン)を服用することが増えています。
幸い、特別にひどくなることは少なく、 少し休むと痛みが和らいでいるようです。

極端な運動不足から、血圧の低下も見られます。
先日などは、上が68で下が42でした。少し手足を動かすと上がるのですが、あまり良くはありませんね。

幸い、週3回の訪問看護に来てもらっている中で、理学療法士さんも来てくださっていますので、リハビリなどでしっかり体調を整えるようにしていきます。



いい方としては、右足が少ししっかりしてきた感じがします。
まだ自力で立ち上がるところまでは遠いですが、抱え起こすときに自分でグッとチカラを入れてくれるようになり、ずいぶんと私たちの介助が楽になりました。

それと、多少声が出るようになってきたようです。
理学療法士さんが教えてくれた、発音練習がいいのかもしれません。「い」と「う」の発声練習がいいと聞いて、一日に何度も「い、の、う、え、れ、い、こ」と練習しています。

この辺りは、頑張り屋のれいこの本領発揮です。
先日などは、寝言で「い、の、う、え、れ、い、こ!」と言っていたくらいですから!(笑)



○「れいこ10,000ありがとうプロジェクト」

ヘンな名前ですけれど。
本人に断りなく始めました、「れいこ10,000(イチマン)ありがとうプロジェクト」。


例えば、「お父さん、お茶ちょうだい」と言われ、そうしてあげること。
すると、れいこが「ありがとう」と言ってくれること。

ほとんど体の自由の効かないれいこにとって、ささいなことも人に頼らなければいけません。


このプロジェクトは、れいこにちょっとしたことをしてあげて、「ありがとう」と言ってもらうのを、10,000回も続けていこうというものです。
10,000という数字に具体的な意味はありませんし、実際にカウントもしていません。

私たちがれいこのためになら、どんな小さいことでも10,000回だってやってあげる、というれいこへのメッセージです。
私たちかられいこへの「頼ってくれて、ありがとう」という意味でもあります。

れいこはいつも、何かしてあげると「ありがとう」を返してくれます。
こんな状態でも、身内にでも、お礼を言えるれいこであり続けて欲しいですし、それを言える物理的なコンディションでもあり続けて欲しい、という願いでもあります。

このやり取りが10,000回も繰り返される頃には、きっとれいこも良くなっているはず、という強い期待も持っています。


いつかれいこが元気になったら、今度はれいこと私たちが、社会の皆さんに「ありがとう」を返します。
今まで大勢の方々に支えられ、励まされてきたことを、れいこや私たちが10,000回の「ありがとう」で社会に返していきたいと考えています。

ボランティアをするのか、寄付をすることなのか、判りません。
でも、必ず10,000回だって「ありがとう」を、誰かのために社会に返していきたいと思います。


いつか、みんなに「ありがとう」を言えるその日が、れいこに来ますことを。
切に、切に願っています。



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

まずは、ラッキーを抱いてやれたこと、良かったね!
本当に可愛いワンちゃんで、お父さんたちも新しい家族を迎えることを、嬉しく思うよ。


「どんな試練も乗り越えられる」という歌詞を名前の由来にしたこと、れいこの強い気持ちを感じたよ。
こんな願いを込められたラッキーが、きっとれいこに幸運をもたらしてくれるやろな。

このところ病状は悪くなっとるけど、泣きごとを言わずに毎日頑張るお前に、お父さんは本当に感心しとる。わしらのできることなら、本当に何でもしてやりたい。

「れいこ10,000ありがとうプロジェクト」も、ほんのちょっとやけど、わしらのそういう気持ちを伝えたつもりなんよ。できることは何でもやっちゃるけん、はよ病気を治せ。


ラッキーと一緒に、家族4人と1匹で、ずっと楽しく暮らそうな。
また新しい約束やぞ、れいこ。

2012-04-09

病気と明るく強く闘う、れいこ
【第272~287日目: 3月25日(日)~4月9日(月)】

2011年6月28日に始まったれいこの闘病記、272~287日目です。
(初めての方は、まず初日・2011年6月28日のエントリーをご覧ください)


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このブログには、れいこの病状に関する情報を、ほぼそのまま掲載しています。
一方で、れいこの回復が厳しいこと、余命まで告げられたことは、本人には伝えていません。
れいこに話しかけて頂く際はもちろんですが、れいこに接する可能性のあるお子さん方にお話される際、ご配慮をお願いします。

お子さん方には、「れいこが頭にできた、悪いできものと闘っている。治るまでには、まだだいぶかかりそう」といった言い方にして頂ければ、幸いです。

「命が危ない」、「余命1~2年」といった部分については、特に配慮ください。れいこのためにも、お子さん方のためにも。

このような危惧をしつつも、あえてブログでの情報発信を行っています。皆さまのご配慮・ご協力をお願いいたします。



○さらに悪化する症状

前回ご報告して以来、れいこの症状は、さらに悪化の一途です。
このところブログ更新が滞りがちなのも、(時間の問題もありますが)ブログを更新しようという気持ちの余裕が持てないことが一番の理由です。


れいこは、この週末辺りから喋ることも、困難になってきました。
喋ろうとするのですが、とても小さな声で、ゆっくりでしか話せません。何より、発音がとても不明瞭で、ほとんど聞き取れないくらいの状態です。

れいこが何か話すときは、口元に耳を近付けるのですが、何を言っているのかよく判りません。

わが子が何かを言いたがっているのに、それを聞いてやれないというのは、本当に辛いことです。気持ちのキャッチボールだけは欠かさずにいたい、と願うばかりです。


喋れないのは、口元・喉などの麻痺が進んでいるからでしょう。
飲食も、難しくなってきました。何より、水を飲むのが大変です。 少し口に含んで、わずかに飲み込むのですが、頻繁に咳き込みます。飲む量の何倍も、口から垂らしてしまいます。

食べる方は、小さいものであればそれなりに食べられるのですが、飲むのは本当に大変です。毎食後、たくさんの薬を飲まなければいけないれいこにとって、とても辛い状況です。


顔の表情も、今まで以上に出なくなりました。
まだまだ続いている猛烈な眠気にもよるのでしょうが、声をかけてもあまり反応を見せません。目も半ば塞がり(ろくに見えていません)、口が開いたままになり、いかにも重度のハンディを持った感じです。
少し前までは、黙って座っていたら、普通の子供にしか見えなかったのですが・・・。

(実のところ、最近のブログには、映りのいい写真ばかり使っています)



お見舞いに来てくださったり、学校で見かけられたりした場合、ちょっと驚くような状態かと思います。
それでもれいこを見かけたら、明るく声をかけてやってください。「はよ治しや!」と笑顔を見せてやってくだされば、それもれいこのチカラになると思います。

皆さんの応援、よろしくお願いいたします。





○主治医との相談

3日(火)に退院後初めて、主治医の診察を受けに行きました。このところの症状の悪化を伝え、いろいろと相談に乗ってもらいました。

今の症状は大きく2つの可能性があり、1)腫瘍の症状の進行、2)放射線治療の副作用、のいずれかであるとのことです。
2)であれば一時的なもので、2~3ヶ月以内には改善が期待できるとのことで、 ただただそれを願うばかりです。

17日(火)に再度MRI等の検査を受けることになり、その結果をふまえて対処を考えることになりました。





○6年生に進級!そして、嬉しいニュース!

今日9日(月)は、始業式でした。
とうとう、最上級生になった、れいこです。

そして今日は、とても嬉しいプレゼントがありました。
昨年の担任の先生が、持ち上がりになって、またれいこの担任になったのです!



れいこも私たち夫婦も、この先生が大好きです。
いつもれいこのことを本当に思っていてくださって、そのお気持ちは、私たち両親にも負けないほどです。


私たち一家は、もちろんこの先生に今年もお世話になりたかったのですが、ふつう同じ学年の持ち上がりは2年間までです。
さすがに今度は無理かな・・・と思っていたのですが、学校のご配慮を頂いたのでしょう、このような形になりました。

妻は、今朝の発表を聞いたときに、感極まって泣き出してしまいました。私たち一家にとって、それほど嬉しいことなのです。


先生、今年もお手数をおかけすると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。私たちは、本当に嬉しく思っています!


○れいこカーが到着!

今までずっと、クルマを持たずに生活してきた、井上家。
さすがにこの状況ですので、先日から検討していたクルマを購入しました。


ダイハツのアトレーワゴンで、いわゆる福祉車両です。後部座席が電動で昇降し、車外まで出る優れモノです。

中古ですが、なかなかいい買い物ができました。
初期登録がH20年、走行距離19,000km。コンディションは良好です。


普段は意識することもありませんが、実は足にハンディがある人間がクルマに乗るのは、かなり大変です。車椅子から載せ換えるときも、クルマの座席の方が高く、狭いドアの間で一苦労。
小さな子ならともかく、れいこサイズになると、もう男手がいないととても無理です。

でも、このクルマのおかげで、妻だけでもれいこを乗せられるようになりました。
これでれいこにも、少し楽をさせてやれます。


購入にあたっては、「れいこ お助け隊」はじめ皆さんの情報提供が、本当に役立ちました。皆さん、ありがとうございました。





○チワワンとれいこ

前にも書きましたが、メイク・ア・ウィッシュという財団があります。
メイク・ア・ウィッシュは、難病の子供たちの夢をかなえる、という活動をしています。

以前書きましたように、れいこの夢もかなえてくれることになって、話が進んでいます。
れいこがお願いした夢は、「チワワと暮らしたい」です。

以来、信頼できるペットショップを近所に見付け、赤ちゃんチワワを用意してもらいました。
そのペットショップは、かなりのこだわりのお店。信頼できる特定のブリーダーさんからのみワンちゃんを仕入れていて、ワクチンを何度か済ませた万全の状態でなければ渡すことはもちろん、抱っこをさせることもできない、というポリシーを持っています。
(だからこそ、信頼してこの店を選んだのですが)


しばらく前に、ペットショップにはチワワン(と私は勝手に呼んでいます)が来てはいるのですが、まだ抱かせてもらうこともできません。

順調なら5月上旬にも、チワワンがわが家にやって来る予定です。
かわいいチワワンと過ごすことが、れいこの生きるチカラとなりますように!



<●最後に、れいこへ。>

れいこへ。

このところ、ずっと体調が悪くて、しんどいな。
なかなか水も飲めなかったり、声も出せなかったりするもんな。



そんなときでも、何かしてあげるといつも「ありがとう」と言ってくれる、れいこ。
お前のそんなところが、大好きなんよ。

れいこはこんなになっても、一生懸命やね。
学校ももちろん、習字もスイミングも行こうとするよな。

でも、さすがに今は、習い事はちょっと無理かな。
今は、まずは病気を治すことに集中しようや。


お前が元気になったら、一緒にしたいことが、いっぱいいっぱいあるんよ。
あれもこれも、いろいろあって、本当に忙しくなるぞ。
楽しいこと、嬉しいことが、いっぱい元気なれいこを待っとるよ。

ほやけん、早く元気になれ。
一緒に歩いて、ディズニーランドでも、海外旅行でも行こうやね。

家族みんなが、一緒に歩ける日が来ることを信じとるよ、れいこ。