2009-10-10

電子書籍、よろずトピックス 2009.10.9

 
大型の台風が日本を縦断しましたが、皆さん大丈夫でしたでしょうか?
ウチの図書館は、1階非常口の隙間から雨水が入ったようで、小さーい水溜りができていました。資料の被害はゼロで、問題はなかったですけれど、すごい雨風だったのですね。

ところで。
以下の写真は、私の娘から妻への反省文。
連日の兄弟ゲンカを見かねた妻が爆発したら、娘から、そっとお手紙が届いたとさ。


反省に加えて、お母さん大好きっていうフォローをちゃんとしているのが、3年生の小癪なところ。(笑)

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さて、今日の本題。
電子書籍について、いくつかニュースがありますので、それらを紹介していこうと思います。

NIKKEI NET「グーグルの書籍検索訴訟、11月に修正和解案提出へ」
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djDBX4240.html

Googleブック検索を巡り、Googleと著作権団体(米作家団体、米国出版社協会)間で、和解が合意されていたのは、ご存じかと思います。

しかし、この和解案には多くの反対意見が寄せられた上に、米司法省からも和解案を承認すべきでないという助言がありました。
そうした動向を受けて、原告の要請にもとづき、和解案再検討のため最終審理が延期されることが決定していました。

今月7日に予定されていた公聴会に代わって、現状を確認するための会議が開催され、11月9日までに新たな和解案が提出されることになりました。

ベルヌ条約によって、日本の著作権者が同和解に巻き込まれた事実に見られるように、ことは非常に大きくなっています。
少なくとも前回の和解案においては、原告と被告の間に留まるレベルではありません(もちろんそれは、集団訴訟という形態によるものかとは思いますが)。時間をかけてでも、ベストの方法を選択すべきでしょう。

Googleは半ば、こうした訴訟を起こされることを十分に予想した上で、アクションを起こしていると思います。今回の世界中からの反対意見も、想定していたとは思いますが?

いささか短絡的な見方ではありますが、あらゆる本がネット上で全文検索+閲覧可能になるというは、一つの理想形だとも思っています。
<個人的には、紙の本、大好きですが。
何とか、著作権者や出版社と折り合える形で、こうしたサービスを実現して欲しいと思います。

Googleのブック検索を巡る動きについては、一度この場で整理したいと思いつつ・・・。

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さて、次のネタにいきます。

10月7日毎日新聞 「米アマゾン:英語版電子書籍端末、日本など100カ国発売」
http://mainichi.jp/select/biz/news/20091008k0000m020044000c.html

Amazon.com Kidle販売ページ
http://www.amazon.com/dp/B0015T963C/ref=ed_kindlejp_tcg3?pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=center-1&pf_rd_r=007QVZQ3Q1PTWH1BNY8X&pf_rd_t=101&pf_rd_p=467195396&pf_rd_i=489986

電子書籍を読むための携帯用端末で、史上最も売れている機械・・・というと、Amazon.comの出しているKindleでしょう。
Amazonは正確な発売台数を公表していませんので、推定ではありますが、「アマゾンが扱う数百万の商品の中で、最も売れている」とのことです。

そのAmazonが、Kindleをアメリカ以外の100ヶ国以上で発売すると、7日に発表しました。同社Webサイトにて予約を受付中で、19日に発送開始とのことです。
残念ながら、日本語書籍には対応していませんが、「アマゾンのサイトを通して英語書籍を購入している顧客は多い」(Amazon)ため、一定の需要が見込めるとの判断のようです。

このKindleが爆発的(と言ってもいいでしょう)売れている最大の理由は、豊富なコンテンツを紙媒体よりも安く購入できることでしょう。
本体は279ドルしますが、6インチディスプレイ搭載で、多くのベストセラーなどを安価に購入し、快適に読むことができます。売れ筋本の多くが、9.99ドル=1,000円弱で販売されていることが多いのも、大きな魅力!
Amazon公式サイトによれば、コンテンツは何と35万タイトル(!)、New York Times紙のベストセラー112タイトルのうち、104タイトルを提供しているとのことです。

雑誌・新聞のコンテンツも提供されており、新聞などを読むのに適したKindleDXは、9.7インチモニターを備え、購読すれば自動配信されるのが魅力的です。
日本では同日、毎日新聞が英字新聞"Mainichi Daily News"を有料配信すると発表しました。月額9.99ドルですので、これも紙媒体で購読するより、ずいぶん割安ですね。

今まで、失敗の歴史であった電子読書用端末、Kindleがその歴史を変えるのでしょうか?
個人的には、紙の本への強い愛着8割、こうした新しい取り組みを試してみたい気持ち2割くらいでしょうか。
もし日本語で、同様の状況が生じれば、Kindle買ってしまうかな?

なお、電子書籍読書用端末については、以前伺った朝日新聞社の筑瀬重喜さんのお話が、よく整理されていました。以下のエントリーの中で、レポートしています。

5月25日エントリー「Android or EZブック?」
http://karatekalibrarian.blogspot.com/2009/05/android-or-ez.html

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電子書籍ネタを、もう一つ。

10月7日朝日新聞 「雑誌販売サイト『コルシカ』開始--出版社からは『著作権の侵害』の声も」
http://www.asahi.com/digital/cnet/CNT200910070055.html

株式会社エニグモ
http://www.enigmo.co.jp/

私、全く知りませんでした、このエニグモ社とコルシカ。
要は、雑誌をWebで自由に読むことができる有料サービスのようですが。

朝日新聞によると、「出版社からの利用許諾などを得て電子データを提供しているわけではない。雑誌は取次を通じて販売するが、エニグモが独自に雑誌をスキャンすることで、電子データ化している」そうで。
出版社には、個々に許諾を取ったり、契約を交わしたりしているのではないようですね。

試みとしてはユニークですが、著作権的に非常にグレーな部分で、運用をしているように思います。
報道のあった7日にグランドオープンしたばかりですから、まだ今後の展開は判りませんが、すぐに裁判でも起こされて、あっと言う間に停止に追い込まれそうな気も・・・?

・・・と思っていたら、早くも続報が。
日本雑誌協会の中止要請を受けて、協会加盟出版社のコンテンツの販売・閲覧を中止したとのことです。
ただ、「販売を望む出版社もある」とのことで、サービス自体は続けるそうです。
さてさて、今後の同社の動向に注目です。

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<今日の小ネタ>

  • INTERNET Watch 10月7日「ニコ動調査、国会図書館の蔵書データ有料配信『利用したい』が5割弱」
    http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091007_320134.html
    「利用したい」が約46%、一方で、1冊につきどのくらいの金額までなら利用したいかという問いに対しては「100~300円程度」が最多で42%。

  • J CASTニュース 10月7日 「西日本初の物流拠点開設 書店業界はアマゾンに戦々恐々」
    http://www.j-cast.com/2009/10/07051017.html
    ついに関西にもAmazonの物流拠点が。関西でも、当日本が届くように。リアル書店への影響は?

  • 毎日jp 10月11日 「阪神大震災:記憶を後世に 神戸大付属図書館、防災未来センターが合同資料展」
    http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20091011ddlk28040194000c.html
    大学図書館が、公立機関とコラボ。これも、産官学連携の一つか。被災地・神戸からのこうした情報発信を、高く評価したい。

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<どうでもいい独り言>

昨夜、某大学の知人とビールをご一緒しました。
いわく、今年12月にホノルルマラソンに出場するそうで。
日頃から走っている訳でもないそうですが、お知り合いの勧めで突然参加することになったそうです。

最近、別の知人もマラソンに熱中しているそうで、ずいぶんスマートになったご様子。<O大学H岡さん。

前の部署の4年間で、5キロも体重が増えた私としては、大いに気になるところです。
私、線は細いのでパッとそうは見えないのですが、この数年ふくよかになっていくお腹。子どもたちからは、早くもメタボ呼ばわりされています。

ちょうど先週、健康診断があったのですが、62キロくらいで、やせ率5%。
過去の記録を見ると、前の部署に行くまではずっと58キロ前後、やせ率10%以上。
・・・これは・・・ムムム。

とりあえず、知人二人にも感化され、今日は2キロほどジョギングしてきました。メタボ空手家にだけは、ならないようにしませんと!ハート様にならないように!(ネタが古!)
 

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